2015年05月10日

【色々とみて】「日光田母沢御用邸」の多様な木造様式と見せる展示

s150510a.jpg 一ヶ月ほど前に日光で見てきた「日光田母沢御用邸」http://www.park-tochigi.com/tamozawa/です。明治から大正を経て戦時中まで使われた、木造の大きな御用邸です。多様な変遷を経ているため、紀州徳川家の江戸中屋敷部分から大正天皇の御用邸としての増築まで、様々な木造の様式が組み合わさっているのが特徴ですが、多すぎて書けないので前記の施設のHPを参照ください…。2000年に修復と大正時代の姿への復元が完了したそうで、とてもきれいな状態で見ることができます。さらに、見るだけの文化財ではなく、一部を改修して研修室やホールとして市民利用ができるようにしており、来訪者が増えて建物も活きてくると感じます。
 写真の3階のある部分は、江戸中屋敷時代からのものだそうで、江戸時代にもお屋敷に3階建てがあったことが分かります。平面的にも凹凸があり、屋根の形も違ったり、見ていて飽きないですが、それはそれぞれの時代に思いを込めて造っているものが集まっているからだと感じます。単に複雑なこととは違う何かがあります。

s150510b.jpg 建物が廊下を通じてつながっているため、中庭もたくさんあります。これは一番大きな中庭で、休憩所の縁側から見ています。

s150510c.jpg 外壁はこのような押縁で押さえた下見板張りです。その張り方も色々あるようで、柱が見えていたり見えていなかったりします。公園内なので他に建物は無く、大きい建物ですが一棟であれば、板張りの外壁で今も大丈夫なんでしょうね。晴れ

s150510d.jpg 中はもっと色々です。謁見所のあたりだったと思うのですが、天井が高く重厚感のある軸組に、しっかりした印象のガラス戸が並び、欄間で光りが奥まで入るようになっています。

s150510e.jpg こちらは、御日拝所だったと思うのですが、庶民的なスケールの空間に、細身の建具や手すりが組み合わされて、私には落ち着く感じの空間になっています。

s150510f.jpg 一転こちらは、御座所のあたりだったと思うのですが、スケールの大きな空間に太い柱で、いかにも地位の高い人が過ごした表の空間という感じです。家

s150510g.jpg 建物の一部に、どのように建物が仕上げられているかを見せてくれる展示があります。写真は、和紙張付壁の作業工程が分かるものですが、多い所では木ずりの上に、なんと11層も和紙が張り重ねられているそうです。初めから11層張り仕上というわけではなく、下張り以外は、年月を経て上から張り重ねられているのではと思うのですが。しかし、和紙張りで四周を黒い廻縁で押さえた壁仕上は、パッと見は大したことないように見えてしまうのですが…。

s150510h.jpg こちらは、一部の仕上に使われている漆塗りの工程を紹介した展示です。なんと32工程もあり、漆塗り工程だけでも8回ほど塗りと磨きを繰り返しています。

s150510i.jpg このように、天井の一部を中が見えるようにして、昔の電気配線が見えるようになっています。配電盤のすぐ近くの天井部分なので、このようにたくさんの配線が通り、碍子で固定されていたようです。今となっては、見るからになんとなく不安な密度です…。

s150510j.jpg その配電盤も、ガラス建具になっていて当時の配電スイッチを見ることができます。当然ですが、接点むき出しですよね…。目

s150510k.jpg 壁に照明?のスイッチが付いているのですが、大正時代の建物部分にこのような回転スイッチが並んでいます。とてもキレイなので、当時使っていたもの?をレストアした?感じなのかなと思いますが、面白いスイッチの姿です。

s150510l.jpg 最後は、展示室になっているエリアの、展示用のパネル壁の納まりです。真壁の柱や鴨居から、かなりふかして逃げもとって納めています。梁や鴨居より上の部分はそのままにしたこういう壁の納まりも、面白いかなと思います。るんるん

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posted by ki at 20:16| Comment(0) | 色々と見て
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