2016年11月30日

【建物進行中など】38_それぞれの暮らし方にふれてみる その4


 「ばり研通信」188号(2016年9月末発行)の私の連載より、一部、修正して掲載してます。「ばり研」(=ノイエ)は、http://blog.goo.ne.jp/neue-blogです。
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s161130a.jpg 障害のある方の暮らしを訪ねて話しを聞く、という「でるでるCLUB」の活動に興味を感じ、7月から飛び入りで?参加しています。「でるでるCLUB」は、埼玉障害者自立生活協会の事業の一つで、普段は会わないような様々な人が集まって、外出の企画を立てて出かけていくことで、互いのつながりをつくっていく活動だと思います。ノイエからはAさんが参加しているので、他の人の暮らしを訪ねて感じたことを話して、連載に書いてみたいとお願いしました。目
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 7月は、戸建住宅で一人暮らしをされているBさんを訪問しました。元々お父さんと暮らしていた自宅で、お父さんが亡くなられてからは、ヘルパーさんを頼みながら自宅で暮らしているそうです。Bさんは、過去の施設への入所経験から、一人暮らしがしたかったそうですが、ヘルパーさんを頼みながらの生活は、時間が決められてしまうので半分施設のよう…とのことです。
 ですが、主に時間を過ごされている部屋は、日々の暮らしの中で色々なことをされているのが伝わってくる、多様なモノの詰まった、居心地の良い空間でした。動きやすいように、上空もうまく利用して、生活に必要な物が整理されているのに感心しました。
 Aさんは、電動車いす使用のBさんが、自宅の玄関を「一人で開けて入っていく」ことが、「必死に入ろうとしている感じ」で印象的だったそうです。「手すりにつかまって」車いすから立ち上がり、玄関引戸の「カギを押して」開けて…と、一人でこなしていました。また、ヘルパーさんを頼んで「好きなプールへ行ったり、好きなことができる」ことが、「悩んでなくて生き生きとしている」と感じたそうです。さらに、「お父さんに頼りきっていた、というBさんの話しを聞いて」、「突然、人がいなくなったら、全部自分が考えなくちゃならない…」と、当事者の方の話しは伝わるものがあるようです。家

s161130b.jpg 8月は、生活ホームで共同生活をされているCさんを訪問しました。戸建住宅を利用した生活ホームは、各個室+共用のDK・浴室・トイレの生活空間で、3〜4人の方が共同生活できるそうです。DKにおじゃまして、Cさんや世話人の方のお話しを伺ったのですが、介助者さんなどが出入りして、そこで食事をしたりお酒を飲んだりしながら話しをしているような、共同生活の空気感が良かったです。私は、三方向を田んぼに囲まれた、この生活ホームのロケーションも好きでした。
 Aさんは、ダイニングの「テーブルが目に入って、冷蔵庫や炊飯器がそこにあって」、「自宅と同じような空間にいる気がした」そうです。そこで、「Dさんと共同で生活していて」、「たまに(世話人の)Eさんとお酒を飲んでいだり」、「女性の話しをしたり」するのが、「一緒にいるからこそ」で「自然な感じがした」そうです。ビール
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 この2つの暮らし方のうち、Aさんがやってみたいと思うのは、Bさんの一人暮らしの方だそうです。その理由は、訪問して思ったことよりも、現在の自分の暮らし方から思う所が強いようで、「家族が多くて、(食事やお風呂などの)時間が区切られていて、(その時間に合わせて動くことから)抜け出せなくて…」とのことです。「ヘルパーを入れることや、一人で暮らすことに憧れていて」と話す一方、「ヘルパーを頼んだことがないので、どうしたらいいか分からない」ことや、一人で暮らすとなった時に、そのことを家族とどう話せるか…など、不安も大きいようです。
 私は、大学へ通っている時に一人暮らしをしました。初めは家事などやる事の心配をしましたが、すぐに、友人など知り合いが増えないと、日々の生活が広がらずつまらないことを感じ、苦手な人付き合いに必死になりました。当時の手探りの人付き合いでは、失礼なことも多々あったですし、失敗もしたですね…。るんるん

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posted by ki at 19:57| Comment(0) | 建物進行中など
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