現場の足場解体が迫ってきている中で、非常に手間のかかる?外部仕上は、だいたい終わってきました。この住宅は、2,3階部分の木造に2種類、1階のRC造部分にも2種類の、計4種類もの外部仕上があります...。
●エコクィーンGWT仕上のモルタル外壁
まずは、木造部分のモルタル外壁部分です。下地は、http://home.kurade.net/article/26628309.htmlにあるAPM工法で、20mm厚の軽量モルタルが塗られています。その後、モルタルの十分な乾燥期間を経たのち、仕上の珪藻土漆喰を施工します。仕上材は、エコクィーンhttp://www.ecoqueen.com/の外装材GWT-1です。ですが、メーカーからは、冬場の施工は奨められないと念を押されていまして、暖かく雨の心配のなさそうな日をジッと待っての施工となりました。
施工は、モルタルの上にモルタルシーラーを塗布して、専用下地材NGUを塗ります。NGUが乾いたのち、仕上材のGWTを塗っていきます。仕上は、ほとんど塗り放しのような感じで、左官屋さんが均した微妙なコテ跡が、光の加減で見える程度です。少しグレーがかった白い色で、マットなしっとりた?落ち着いた感じになり、下記の板壁との対比も、なかなか良い感じです。
漆喰系なので、乾燥中に凍結させると固まらなくなってしまうとか、伸縮性が無いためクラックが入りやすいなど、樹脂系の材料と比べると、格段に扱いづらいです。ですが、塗料ではなく、自己浄化作用もあるので、基本的には塗り直しなどは行わなくて済むのではと考えています。また、吸水放湿性のある材料で、壁面を雨水が伝って流れる感じにはならないので、いずれクラックが入っても、そこから雨水が下地まで浸入しずらいのではと考えています。
●4種の板を混ぜた下見板張り仕上
もうひとつの木造部分の、下見板張り仕上です。写真の左の白い部分は上記のエコクィーンで、アルミのチャンネルで、下見板張りの仕上と見切っています。下見板の下地は、http://home.kurade.net/article/25718821.htmlにあるモイスTMを面材として張って、竪胴縁を打っています。
この下見板は、スギ、ヒノキ、松、ヒバの4種類の国産材を混ぜて張っています。3階建のため、将来の塗装メンテが大変なので、無塗装としています。そのため、板が焼けてグレーから黒っぽくなった板色を前提として、その時に板壁が単調にならないよう、異なる樹種を混ぜて、焼け色に変化が出ることを期待しています。また、板のサイズも、1.5尺ピッチの竪胴縁の上で継げる範囲で長さのバリエーションを作り、下見の働き巾も90mmと細かく設定することで、焼けた板でも寂しい感じにならないよう、板自体で変化を作っています。
設計では、働き巾も変化させることを考えていたのですが、さずがに板の加工手間が複雑になりすぎまして、15mm厚で120mm巾の板をしゃくり加工などせず、30mm重ねて張るというところで落ち着きました。板の固定は、30mmの重なった部分に脳天からビスで留めるのですが、動く板を押さえながらも雨水対策から、ビスがもぐりすぎないよう慎重なビス止め作業となりました。横方向の板継ぎ部分も削ぎ継ぎとして、板の隙間が目立たず、木口をできるだけ雨にさらさないよう大工さんが考えてくれました。
今は、養生シートの緑色が白い板に反射していたりして、杉の赤味とその他材の白さの対比が強く感じますが、徐々に焼けて落ち着いてくると思われます。板の下見形状は、適度なにぎやかさ?の表情があり、とても手間がかかっている感も現れていて、とても良い感じです。
この先、板の焼けだけではなくて、板のあばれや割れ、節の抜けなどが起きてくると思われます。板の状態を見ながら、どうしてもの場合は、ビスを外せばその板だけでも交換が可能な張り方にもなっていたりします。
●RC造部分の着色縦板張り仕上
RC造部分の外部仕上のひとつは、コンクリート打放し仕上です。雨掛かりとなる部分には、撥水材を塗布しています。
もうひとつは、http://home.kurade.net/article/27455957.htmlで断熱材を張った部分の縦板張りです。ここは、上記の下見板とは対比させることもあって、15mm厚の本実板をフラットに縦張りしています。一部、ピロティ状の車庫に回り込んでもいまして、この部分は内装制限の関係で、準不燃加工された板材で張らねばなりません...。
この縦板張り部分は、この後、木材保護塗料で着色塗装して、他の3種類の外部仕上との中で、アクセント的な役割をしてもらいます。色は、おそらく紺色とかになるのではと思います。
2009年03月24日
【堀崎町の家】4種類もの外部仕上が
posted by ki at 01:29| Comment(0)
| 風.光.素材の家_工事など
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