2009年07月10日

【建物を考える】CISなど色々な太陽電池と風力発電など

●CIS、CIGS、ハイブリッド、フィルムなど色々太陽電池晴れ
s090709a.jpg 先月、PVJapan2009という展示会を見に幕張メッセへ行ってきました。太陽光発電に関する総合イベントというサブタイトルが付いていて、第4回新エネルギー世界展示会との同時開催の催しでした。たまたまネットで、昭和シェルのCIS太陽電池が出展されているのを見て、行ってみようかと思たのでした。
 展示会は、太陽電池やモジュールよりも、その部品や製造装置や検査システムなどの方が、多くスペースを使っているような内容でした。それでも、20社弱の太陽電池モジュール・パネルの製造メーカーがブースを出していました。
s090709b.jpg 海外勢はお付き合い?で出展している感じの中、やはり気になるのは、昭和シェルの「solacisソラシス」http://www.showashell-solar.co.jp/です。なぜシリコンを使わない方が良いのか見てみると、1)シリコンのような原料供給不足等がないこと、2)厚さが2〜3μmと薄いため製造時のエネルギーが削減でき、EPTを大幅に短縮できること、3)パネル全体で片側から片側へ電気が流れる並列のような構成のため、シリコン系のモジュールを直列配置したタイプのような、一部日影などによる出力低下があまりないこと、4)シリコン系よりも分光感度特性が良いこと、っていう感じのようです。パネルの色は黒いです。
s090709c.jpg 同様に、ホンダがシリコンを使わないCIGS太陽電池http://www.honda.co.jp/soltec/を展示していました。詳しいとこまで分からないのですが、特徴もsolacisと似たような太陽電池だと見えました。

 その他、多結晶シリコンにアモルファスシリコンを融合?させた太陽電池をカネカhttp://www.a-sic.kaneka.co.jp/j/が、単結晶シリコンにアモルファスシリコンを融合?させた太陽電池を三洋電機http://jp.sanyo.com/solar/が展示していました。

 京セラは、日本以外の海外市場向け?と日本国内向けの両方を展示していたのですが、明らかに海外市場向け製品の方が、モジュール配線を裏通ししたり、ブラック色のシリコンモジュールがあったりと、良さそうに見えます。話しを聞くと、特に日本の住宅向けは、寄せ棟の多い狭い屋根面積の事情から、そこでできるだけ設置面積をかせげるように、効率的なある意味特殊な形のパネルにしていかないとということのようでした。そのせいか、京セラは、色々な屋根への設置金物の実物展示がされていました。やはり重いので、大きいです。

 あと、富士電機がフィルムタイプのアモルファス太陽電池http://www.fesys.co.jp/sougou/seihin/fwave/index.htmlを展示していました。かなり自由に曲げられるので、ガルバリウム鋼板などにも貼れるそうです。で、興味を持ったのは、このフィルム型太陽電池の上から保護?のために覆う、ETFEというフッ素系の樹脂素材です。旭硝子のhttp://www.fluon.jp/fluon/index.htmlにありますが、これで大丈夫であれば、強化ガラスを使っているパネルもこういう樹脂素材に置き換えていけないのかなと、思ってしまいます。

 太陽電池パネルも、取付金物まで含めると15kg/平米くらいありそうです。3.0kwで25平米くらい載せるとなると400kg近くにもなります。地震の関係で屋根はあまり重くしたくないので、このほとんどがガラスの重さによると思うと、ガラスが樹脂に置き換わらないかなと思ってしまいます。
 ちなみに、屋根葺き材(仕上材)は、大雑把にいうと、和瓦だと約60kg/平米、コロニアルだと約20kg/平米、金属葺きだと約3kg/平米ぐらいです。そこに、太陽電池パネルが載ると、+15kg/平米となるわけです。

s090709d.jpg もう1社、気になるのはYOCASOLです。http://www.yocasol.com/にあります。なんだこの会社はと思ったら、前身のMSKを、数年前にSuntech社が買収したけど、すぐにこの福岡工場が閉鎖方針になり、旧MSKの工場メンバーで会社を設立して、EBOによって福岡工場の営業譲渡を受けて開業したと、沿革の中にあります。なんだか、この会社の製品を使わなければ...と思ってしまいます。

●ゼファーの風力発電とエコ灯油台風
s090709e.jpg 太陽電池以外では、風力発電のゼファーhttp://www.zephyreco.co.jp/が出展していました。TVで見て知ってましたが、軽量コンパクトなサイズ、風速2m/s〜50m/sまで回って発電する能力など、細部を見ても、非常に良く考え検討された設計と製品に、感動的な感じです。太陽電池などと組み合わせたシステムも、組むことができるのだそうです。国内の制度では、風力発電には逆風が吹いていたり、日本の地上部では、安定して風が吹く箇所がないので、普及しずらい面もあるみたいですが、夜でも雨天でもこちらは発電します。なにより、この魅力的な国産開発の製品を、生かしていきたい気持ちになります。
s090709f.jpg 最後は、昭和シェル石油の「エコ灯油」http://www.shell-ecotoyu.jp/です。原油ではなく、天然ガスを原料とした、臭いや硫黄含有量の少ないファンヒーター専用の灯油です。昨冬、存在に気づいたのですが、埼玉ではまだ売ってなくて、ためせていません。来冬に向けて、全国で提供できるよう準備を進めているそうです。

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posted by ki at 23:55| Comment(0) | 建物進行中など
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