この住宅は、トイレや納戸を含めた全ての場所は、昼間は照明を使う必要がないように、窓配置などが設計されています。たださすがに、暗い雨天などの場合は、必要になったりはします。
その照明器具は、色々なものを使っています。ただし、一般的な住宅に使われる、引っかけシーリングはありません。また、白熱灯(電球類)も1つも無く、蛍光灯かLEDを使っています。点灯時間の短縮と白熱灯の未使用で、電気使用量のそれなりの部分を占める照明の使用量の抑制を試みています。
各スペースの照明は、影となる部分を減らすために、複数の照明によって照らすことができるようにしています。そのため、照明の配置に自由度を持たせるため、ダクトレールを活用しています。

○MOKUMOKUペンダント

吹抜け上部の照明は、このMOKUMOKUペンダントのL型です。鳥取県の谷口和紙さん
http://www.aoyawashi.co.jp/ja/の雲の形をした和紙製のペンダントです。ほんのりと光るので、吹抜け全体を柔らかく明るくしてくれます。本来は60Wの電球なのですが、電球型蛍光灯の60W相当のG形に交換しています。電球色だと、ジャガイモとか言われていたので、昼白色の電球形蛍光灯にして、雲らしく白っぽく光るようにしています。
○電球色のD形電球形蛍光灯

2階のダイニングなどの通常の照明は、60W相当のD形の電球形蛍光灯を使用しています。いわゆるソフトクリームといわれるタイプを裸で使用しています。色は電球色で、これまでの裸電球タイプの照明器具に代わるものとして考えています。これによって、通常支障ない程度の落ち着いた明るさの空間となります。
MAXRAYさん
http://www.maxray.co.jp/のE17タイプのソケットに、専用のホワイトの金属カバーを組合わせて、下方向への光を重視しています。よく使われるダウンライトよりは、ずっと広範囲を照らします。ダクトレールは小梁から吊り下げに対応するタイプのものを使用しています。

ダイニングから図書スペース、小上がりまでの天井を見た様子ですが、このように電球形蛍光灯とダクトレールの組合せとしています。複数灯の配置など最低限の設定ですが、これら照明の増設や位置移動は、ダクトレールの範囲で自由になっています。
○シームレス蛍光灯

上の電球形蛍光灯だけでは、細かい作業などをするための明るさが確保できないので、キッチンとダイニングの照明に、ダイア蛍光さん
http://www.daiakeiko.co.jp/の、シームレス蛍光灯照明も配置しています。シームレス蛍光灯は本来間接照明用のものですが、吹抜け下部の小梁間にも渡すため、できるだけ細いものということで採用しています。

1,500mmの44Wタイプを2本つなげて、3,000mmの細く長い光を、キッチン1ヶ所・ダイニング2ヶ所配置しています。これによって、一般的な住宅の明るい照明と同程度の明るさが確保されています。作業用の照明なので、色は昼白色です。
○ダイニングテーブルのペンダント

ダイニングテーブルの照明は、遠藤照明さん
http://www.endo-lighting.co.jp/の、ごく単純なホワイトの金属製のペンダントです。これも本来は60Wボール形電球仕様なのですが、同じ60W形相当のG形電球色の電球形蛍光灯に交換しています。食事の色を良く見せるために昼白色もためしてみたのですが、どうも違和感があって電球色にしています。
ダイニングテーブルの照明は、光源がまぶしいので、余裕があれば、できるだけ光源が直接見えないタイプの方が良いと思っています。
○レンジフードの電球交換など

キッチンのアイランド型カウンターの上を見上げています。レンジフードに内蔵されている照明も、本来はE17タイプの40Wミニ電球なのですが、60W相当の電球形蛍光灯D形に交換しています。調理作業の色を見やすくするため、色は昼白色にしています。
レンジフードの隣に、MAXRAYさんのE26タイプのスポットライトに60W相当レフ形の電球形蛍光灯照明が、この時は付いています。レンジ横のカウンターでの作業用の照明です。こちらも作業用なので昼白色です。
○プルスイッチの流し元灯

シンクのある壁側のキッチンカウンターの上は収納があるので、ごく普通に、東芝ライテックさん
http://www.tlt.co.jp/の、20Wタイプの流し元灯を2つ設置しています。器具設置の単純化と点灯操作のしやすさから、ヒモの下がったプルスイッチタイプにしています。
吹抜けのあるダイニングとキッチンまわりの照明を紹介しましたが、まだ、他に多々あるので、次回以降に続きます(^^;)。
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