2009年11月09日

【堀崎町の家_アイデア】14_住まいの環境の評価その1(CASBEE)

 最近は、建物に関して、様々な制度や評価が出てきています。どれも基本的には、建物の性能や耐久性などを、ある程度の水準以上に保とうと考えているものだと思います。冬場が近づいてきたので、これらの中で住宅の熱環境等に関連するCASBEEとQ値を、以前に自己評価したものを紹介します。ただ、この住宅は、各評価基準にそもそも当てはまりにくいため、あくまで自己評価による参考値です。

●CASBEEでの評価
s091109a.jpg まずCASBEEですが、CASBEEについては、http://www.ibec.or.jp/CASBEE/などを参照してください。CASBEEは、設備まで含めた住宅の内外の環境を、時間軸を含めて評価しようとしているのだと思います。評価対象をある程度幅広く想定するために、評価ポイントを要点に絞り込んでいるのが特徴のように感じます。評価は、同IBECの「CASBEE-(HD)2007(v1.1)」によってによって行っています。

s091109b.jpg[結果 BEEランク]
 BEEランク(住まいの環境効率)=A★★★★
 BEE値=2.9(環境品質Q=82/環境負荷L=28)

BEE値が0.1ポイント、Sランクには足りませんでした。
文字だけでは分かりづらい場合は、PDFファイル(1.6MB)を参照ください。

[結果 大・中項目]
 Q1=4.4 (室内環境を快適・健康・安心にする)
   暑さ寒さ4.0/ 健康と安全安心5.0/ 明るさ4.0/ 静かさ5.0
 Q2=3.8 (長く使い続ける)
   長寿命に対する基本性能3.8/ 維持管理4.0/ 機能性3.5
 Q3=4.7 (まちなみ・生態系を豊かにする)
   まちなみ景観への配慮4.0/ 生物環境の保全と創出5.0/
   地域の安全安心5.0/ 地域の資源の活用と住文化の継承5.0
 LR1=3.9 (エネルギーと水を大切に使う)
   建物の工夫で省エネ3.5/ 設備の性能で省エネ4.0/
   水の節約4.5/ 維持管理と運用の工夫4.0
 LR2=3.4 (資源を大切に使いゴミを減らす)
   省資源、廃棄物抑制に役立つ材料の採用3.7/
   生産施工段階における廃棄物削減3.0/ リサイクルの促進3.0
 LR3=4.3 (地球・地域・周辺環境に配慮する)
   地球温暖化5.0/ 地域環境への配慮4.0/ 周辺環境への配慮4.0

標準的な住宅とはかなり異なるものの、さすがに3.0を下回る中項目はありません。
Q2「機能性3.5」は、3階建のため車いす配慮が足りないようです。
LR1「建物の工夫で省エネ3.5」は、高断熱仕様ではないため、外壁と開口の断熱性能が足りないようです。
LR2「生産施工段階における廃棄物削減3.0」は、いわゆる建材をほとんど使っていないので、リサイクル配慮材の設計が無いことと、木材等の現場加工のため副産物の抑制やリサイクルの方法が難しいためのようです。
LR3「リサイクルの促進3.0」は、したがってリサイクルや廃棄に関して、正確な情報が提供できないことによるようです。

[結果 ライフサイクルCO2]
 合計=33.71(kg-CO2/年m2) 73%(一般的な住宅参考値比)
    うち3.90:建設 33%
      5.74:修繕更新解体 188%
      24.08:居住 77%

躯体の劣化対策性能が高いと、建設のCO2は少なくなりますが、修繕・更新・解体のCO2は大きくなるようです。CASBEEで計算上扱われているCO2では、70%ちょっとが居住によるもので、そのうち60%程度が給湯と家電製品による結果になっています。

すいません、CASBEEのアップでへばったので、Q値は次回にします...。

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