先月、ジャパンホームショー2009と関連展示会
http://www.jma.or.jp/JHBS/へ行って、また色々物色してきました。製品そのものを探すというよりは、世の中の流れを知っておこうという意味合いが強いです。単に、新しモン好きとも言われますが...。
今回は、お世話になってる(株)森島工務店さん
http://morishima-koumuten.com/や、先輩の(株)あすなろ建築工房さん
http://sekio.cocolog-nifty.com/blog/が、JBN(社)工務店サポートセンター
http://jbn-support.infodnn.com/の出展社で入っていて、現地でお話しすることができました。

■木造住宅用の制振装置を色々


今回は、木造住宅用の制振装置のことを、一番聞いてまわったような気がします。以下、見てのことを書いていますが、正確には、各メーカーさんの情報を確認してください。
これは、東海ECさん
http://www.tokaiec.co.jp/の、左が「K-ブレースSiB」、右が「パワーガード」です。「K-ブレースSiB」は、特殊ホールダウンと一体となった金属製のブレース部材だと思います。一定の変形荷重までは水平保有耐力を有し、それ以上の荷重がかかると、特殊形状の金属部分が変形して、振動エネルギーを吸収する仕組みです。変形した後は、復元力はないそうです。
「パワーガード」は、柱と梁の接合部に、複数組合せて設置するタイプの制振部材です。振動エネルギーは、摩擦パッドによって熱に変換し、アーチ型の特殊バネがある程度までの復元力を補助するのだと思います。こちらは、耐震壁としての壁倍率はみれません。ですが、以下を含め、私が見た5つの制振部材の中では、感覚的に一番印象が良い感じがしました。

こちらは、東海ゴム工業(株)さん
http://www.tokai.co.jp/の「TRCダンパー」です。封入された特殊粘弾性ゴムによって、振動エネルギーを熱に変換して吸収します。ゴム系なのである程度の復元力があり、筋交いタイプと仕口タイプの2種があるそうです。筋交いタイプは、ダンパー自体は筋交いの途中に入るので、筋交いの端部は通常の金物を用いた筋交いの納めになっています。ダンパーとの反力との間で、先に破損することのない仕様になっていると思うのですが、なんとなく気になるところです。

こちらは、(株)住宅構造研究所さん
http://www.homelabo.co.jp/の、制振補強壁「ガーディアンフォース」です。左右の柱に取付けられた面材が、中央で粘弾性体を介してつながれていて、振動時には、その粘弾性体が摺れるような感じで振動エネルギーを吸収するらしいです。ホールダウン金物と直結する構造になっていて、壁倍率も高いのですが、かなり固定ビスも多く、取付け精度が必要そうな感じです。

ほかに、ホリー(株)さん
http://hory.jp/が、制振ブレースの試作品を展示していました。資料はまだ無いそうですが、こちらは木軸の変形を前提にしているようで、ブレース端部はピンヒンジで、中央で摩擦部材が一定の力以上になると滑り出し、振動エネルギーを熱に変換して吸収するらしいです。もっとも制振装置っぽかったのですが、実際の製品になるとどうなるのでしょうか。
■備長炭の塗料とデザインウッド


その他ですが、太平紙器(株)さん
http://www.taiheishiki.co.jp/の「チャコールペイント」です。備長炭を塗料にした製品だそうです。備長炭の持つ、吸着、吸放湿、食害防止などの作用のある塗料なのだそうですが、その塗装した凹凸のあるマットな真っ黒感は、まさに炭の深みがある感じです。床下や内装だけでなく伝統的な建物等の外壁にも塗装されたりしているそうで、まだ数年の塗装実績だそうですが、日射や雨の影響はほとんどないそうです。黒い外壁をやることがあったら、使ってみても面白いかもです。

こちらは、中西木材(株)さん
http://www.n-wood.co.jp/の「デザインウッド」です。国産杉材の白味と赤味の組合わせて集成することで、色々な種類の模様を作っているそうです。板材だけでなく、その突き板も作れるのだそうです。なんだかこういう板材で、家具のとびらとかを作ってみたくなりますが、お値段をきくと突き板がせいぜいというところでしょうか...。
すいません、力つきたので、あと半分は数日中のうちにアップします...m(__)m。
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