2009年12月07日

【建物を考える】ジャパンホームショー2009その2(地下室・便座・銅など)

 http://home.kurade.net/article/33977659.htmlの続きです...。

■ミニ地下室・アラミド繊維接合・ネジ固定アンカー家
s091207a.jpg これは、玉田工業さんhttp://www.tamada.co.jp/の「ミニ地下室・倉庫 デポエンジェル」です。地下タンクメーカーによる横置き円筒タンク型の設置型の地下室です。強度的に有利な形状と、スチールとFRP、断熱材、PETフィルムの一体構造の絶対的な防水・耐久性が魅力的です。室内も、調湿塗料と強制換気装置が導入され、環境が改善されたそうです。
 窓が作れないので、当然居室としては作れないのですが、ストックスペース+αの空間が創れそうです。もしかしたら、出入口のハッチを、採光の採れる位置にガラス製などで製作すれば、居室とする可能性もなくはないのかな。

s091207b.jpg こちらは、J建築システム(株)さんhttp://www.j-kenchiku.co.jp/の「JBRA-1システム」です。アラミド繊維を使った接合金物で、主にホールダウンとして使えるそうで、その他補強として、基礎やアンカーボルト的な役割にも使えるのだそうです。アラミド繊維は、ほとんど外的な影響を受けない安定した軽量の素材で、建設では、コンクリート柱の耐震補強で巻かれたりしているモノです。
 エポキシ系の接着剤を使うそうですが、この施工精度が確保されれば、木材の加工は伴わないので意外と合理的な感があります。ですが、貼っているので剥がれる方向の力がかかると弱くなりそうなので、平に貼れるよう面を合わせなくてはとなると、やや使用場所が限られるようです。

s091207c.jpg 小さいもので、日本パワーファスニング(株)さんhttp://www.jpf-net.co.jp/の、コンクリート用ねじ固定式アンカー「タップスター」です。写ってるサンプルは、M6×45のステンタイプです。いわゆるPレスアンカーみたいにネジでコンクリに食いつくタイプで、なおかつオスタイプのアンカーなので、従来タイプより施工が簡単でより精度と強度が出るそうです。専用ソケットと共に、ホームセンターとかで扱い始めたらしいので、これなら私でも扱えるかなと。

■オストメイト用便座と銅の殺菌作用るんるん
 同時開催していた「HOSPEX Japan 2009」http://www.jma.or.jp/hospex/JP-top/jp-top.htmにも、見に行ってます。
s091207d.jpg こちらは、開発者の方々が個人として出展していたオストメイト用の便座です。当事者からの要望で、座ってパウチの処理作業ができるようにした便座だそうです。形状の特徴は、パウチ処理をするために手前が大きく広く開いていて、座位の安定と跳ね上げ防止のため奥の方が狭くなっています。実際に座らせてもらったのですが、サイズや微妙な形状は非常に検討がされているようで、通常の使用でも問題ないぐらいの完成度です。
 この前側が広いのは、他の介助の場面でも日常でも便利な面がありそうです。後ろ側が狭いのも、ウォシュレットの水がまわって濡れそうなくらいで、お尻の小さい子どもとかも安定するので、良いように感じました。私は男性の立場しか想像ができないのですが、女性の方はどう感じたのでしょうか。
 今の楕円形みたいな便座の形状の根拠は見つからないのですが、おそらく便器の構造的な形状に合わせた形ではないかと想像します。便器もアクリル樹脂で作るようになると、形状もかなり自由になると思われます。そういう意味では、便座ももっと使い勝手から形状が考えられてもいいように思うのです。もう少しすると、ウォシュレット以来の洋式トイレの大きな転換がありそうな気がします。

s091207e.jpg 最後は、(社)日本銅センターさんhttp://www.jcda.or.jp/が、銅の殺菌力の展示をしていました。O-157やレジオネラ菌、MRSAなど細菌に対して殺菌作用があるそうです。その殺菌作用を利用して、特に病院などでの感染対策として、銅製のハンドルや水栓や手すりなどを使用する例があるそうです。これらの黄銅の雰囲気は、一昔前には真ちゅうと言われててたモノが、また復活してくる感があります。ただ、今、銅は中国が国力で買い集めてるから値がどんどん上がってるからなぁ...。
 こういう銅の殺菌作用は全然知らないばかりか、緑青が毒性があるとまだ思ってました...。緑青は、もう25年くらい前に、無害同様と扱われるようになっていたんですねぇ。
 そこで、グリップ部が銅でできたボールペンをいただいてきました。病院内の特定な場所で使うペンには、こういう所まで配慮するのだそうです。

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posted by ki at 16:36| Comment(0) | 建物進行中など
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