2012年05月12日

【ばり研通信】駅ホームからの転落を、ホームの状況から考える

「ばり研」は、http://blog.goo.ne.jp/neue-blogです。
以下、「ばり研通信」143号より、一部、修正して掲載してます。
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とりあえずいってみますかぁ♪ #39

* 駅ホームからの転落を、ホームの状況から考える *

s120512a.jpg [A]の写真は、さいたま新都心駅の2番線(京浜東北線大宮方面)ホームです。ばり研メンバーのZさんが転落した、階段脇付近のホームです。張り出している橋上駅舎の柱と誘導ブロックとの間は40cmくらいです。柱の左側には、改札へ上がる階段があります。柱の無い場所では、階段と誘導ブロックとの間は130cmくらいありそうです。

s120512b.jpg [B]の写真は、[A]と同じ島式ホームの反対側、1番線(京浜東北線浦和方面)の階段脇です。柱はありませんが、階段と誘導ブロックとの間は80cmくらいです。この80cm幅は、階段のある範囲、7mくらいの長さの間ずっと続きます。
 どちらの写真も、さいたま新都心駅が比較的空いている時間です。終点の隣駅のため、あまり混雑しないホームですが、それでも時間帯によっては、写真の場所にも電車を待つ人が立っています。

 車いすでホームを移動する場合、通りやすさでは[A]も[B]も、あまり大差ないように感じます。階段脇を通る際、電車の入線時には、発車(または停車)を待つ必要があるのも同じです。Zさんの転落時も[A]の撮影時も、ホームの浦和寄りに移動するルートとして、駅員さんは2番線側を誘導しています。
 島式ホームの階段脇が狭いのは、ホーム上の長い距離の移動が、想定されていなかったからではないかと思います。近年のバリアフリー対応で、ホームにエレベーターができ、車いすやベビーカー利用の方が、ホーム上を移動するようになり、階段脇の狭さが表面化してきたように感じます。目

s120512c.jpg そこで、ホーム上を移動せず、エレベーターの位置から乗車すれば、と考えます。Zさんの時も[A]の撮影時も、目的駅は大宮駅です。ところが、大宮駅のエレベーターは、ホームの浦和寄り端部にあります。さいたま新都心駅で階段脇を避けても、大宮駅で[C]の写真の階段脇を通らねばなりません。大宮駅の柱と誘導ブロックとの間は50cmくらいで、さいたま新都心駅と大差ありません。一方、大宮駅は終点のターミナル駅なので、ホームは比較的混雑しています。これら考えると、大宮駅での移動を少なくする判断の方が、少し安全側になるのかなと感じます。電車

s120512d.jpg ところで、さいたま新都心駅のホーム広さですが、新しい駅なので、島式の既存駅の比較の中では広い方のホームだと思います。都内には、[D]の山手線高田馬場駅のような、古くからある狭いホームが多いです。高田馬場駅の乗車人員は、さいたま新都心駅の5倍くらいですが、島式ホーム自体の幅はずっと狭く、西武線への乗り換え階段の脇は、柱と誘導ブロックとの間は10cmくらしかありません。高田馬場駅を利用する車いすの人は、おそらくこの階段脇を通らなくて済む号車に、乗車しているのではと思います。
 鉄道用地に余裕は無いので、ホームを広げることは難しいでしょう。ホーム上の改良では、エレベーターとの関係で、階段幅を狭めて、車いすの人とかが通らねばならない階段脇を広げる方法は、可能性がありそうです。ですが、乗降客数の多い駅では、旅客がホームに溜らない階段幅の確保の方が、安全管理の面では優先されるように思います。

 都市部で、理想的な設計条件で駅ホームが新設できることは、もうなかなか無いと思います。車いす利用の人の転落の可能性を下げるには、現状の駅のホームとエレベーターの位置と組み合わせの中で、個々のホーム上の移動のケースを、乗客側の意識と誘導側の工夫を常に積み上げて改善していくことが、現実的な最善策のように感じます。モバQ

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posted by ki at 23:50| Comment(0) | ばり研通信
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