2012年05月24日

【デザインをする】包丁置き台の製作

 少し前、包丁置きを製作することがありました。5種類の包丁を、刃を下向きに立たせて置け、使いたい時にすぐに取りやすい置き台が欲しいとのことす。カウンターの上でも引出しの中でも使える大きさがいいようです。こういう既製品は、なかなかないのが現状です。目

s120524a.jpg 左が試作1号です。左側が柄を、右側が刃を受けます。溝を切った溝板に柄を引っ掛けて、塩ビのパイプで刃を受けようと考えます。木材もなるべく少なくて受けられるようにと、パーツを細く作ります。が、包丁を立たせる溝と柄を受ける材の間に隙間が無く、また柄を受ける材が包丁の重心まで届かず、安定して置くことができませんでした。あせあせ(飛び散る汗)

s120524b.jpg で2号をはさんで、左は一応試作完成形の3号です。手前が刃を受ける塩ビパイプで、奥側が柄を受ける塩ビパイプです。真ん中の溝板は、1号から溝上部を広げる加工をして再利用です。溝板と両サイドの板はヒノキ材で、オイル塗装をしています。溝板は、現場からもらってきた材で24mm厚くらいあります。

 設計には、何種類もの包丁を実測して、柄を支える位置、刃を支える位置を割り出します。刃を支える部材は、刃を痛めずかつ、刃で傷が付きづらい材ということで、点で接する円形の硬質塩ビパイプにします。外径10mm、内径6mmなので、M6の30mmより長い低頭ボルトを、両側からパイプの中に差して支えています。柄の方も面倒なので、同じ塩ビパイプ仕様にしてしまいます。汚れが目立たないように、色は黒です。

s120524c.jpg 包丁は、この前後2本の塩ビパイプで荷重の大半を支えています。真ん中の溝板は、包丁を立たせるのと柄を引っ掛ける役割で、寄りかかる程度の荷重しか受けていません。真ん中の溝板で、両側の12mm厚の側板をつなぎ、側板2枚で接地しています。側板は、もっと小さくていいのですが、持ち合わせが90mm幅で、3号では細く加工するのが面倒になり90mm幅のまま使ったので…。

s120524d.jpg この2本の塩ビパイプの位置と、柄の引っ掛かる3点の位置関係がミソです。全ての包丁に対応するわけではありませんが、小さくなった包丁から長いパン切り包丁まで、刃が下に接することなく、重心が前になって柄が引っかかりながら立たせることができます。るんるん

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posted by ki at 23:52| Comment(0) | デザインする
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