2012年11月18日

【建物を考える】大宮台地の地盤例と関東ローム層


s121118.jpg ウチの事務所のあるあたりの、大宮台地上の地盤の一例です。沖積世時代の河川などによる堆積や洪積層の浸食があまり無いエリアにあたります。写真の下の方に見えている赤い土が、いわゆる関東ローム層の火山灰土の粘性土です。写真では、現地盤面から約60cm下にあります。このローム層の上の60cmは、いわゆる黒ボクと呼ばれる土などで、以前に畑として使われてきた時代の土と、その後宅地化された際に、道路レベルまで盛土された土から構成されているようです。目

 軽い木造住宅のべた基礎の支持地盤としては、この表面の黒ボク等でも可能になると思います。木造住宅でも重量の重い場合や3階建てなど、基礎にかかる応力等が大きくなる場合は、その下のローム層を支持地盤とすることが多いと思います。この関東ローム層の粘性土は、SWS試験ではそう強い許容応力度を示さないのですが、より精度の高い圧密などの土質試験では、住宅程度の支持地盤として十分な数値を示すことが多いようです。
 また、ローム層の土は、地盤の中に形成されたままの状態では許容応力があるのですが、掘削などによって一旦乱した土は、許容応力が少なくなってしまいます。そのため、ローム層の根伐り作業などは、粗して埋め戻すことがないように、丁寧に行われています。家

 ただこのローム層も、ウチのあたりの大宮台地では層厚が2.5〜3mほどで、その下に、柔らかい凝灰質粘土層があり、地下水位もやや高めです。そのため、木造住宅より重いRC造の建物やマンションなどは、その下の大宮層と呼ばれる砂質土と粘性土の層地盤まで、-5mほどの杭を打つことになるのだと思います。ビル

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posted by ki at 21:34| Comment(0) | 建物進行中など
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