2020年08月09日

【建物進行中など】45_"杉すのこ" と2×4材で簡易扉を製作する


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先月、市販の "杉すのこ" を利用した扉を製作して、こちらも、上尾市つどいの広場 "あそぼうよ"(http://www.sainoko.net/asobouyo/asobouyo_top.html)に設置しました。上の写真は、移転オープン当初の状態で、さらに夜のため、ひと気が無いです。見えている囲まれた小さい子スペースと、閉められてる間仕切戸の向こうに、スタジオ型の少し大きい子のスペースがあります。

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製作した扉は、その小さい子スペースの出入口です。木戸のような最小限仕様のため、外側から見ると裏っぽさアリアリですが、徐々にそれっぽく装飾等されていくのかも…です。

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内側からは、このような感じです。杉板の赤身の表情が目立ちますが、時間経過とともに落ち着いていくと思います。

スペースの仕切りは、収納やテーブル等を利用して、スタッフの方々で構築してます。仕切りの内側は、プラダンをグルっと張り巡らし、外からのホコリ等の侵入と、中からの小さい子の脱出?を抑えてます。今のご時世の衛生面への対応もあるようです。なので、扉の隙間も同じようにプラダンを張ってつなぎ、隙間を埋めます。

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扉を開くとこのような感じで、すのこの隙間もプラダンを裏張りし、手掛けになる部分にもプラダンを張っています。

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支柱は、2×4材を組んでいます。組むといっても単純な加工で済むように、支柱とする材の4面に沿わして、三方の脚と下枠を、長ビスと接着で固定しています。

支柱は、通常とは直角向きを変え、広い面の側で、扉を受けるのとプラダンの固定ができるようにしています。そのため、扉の開閉の力の影響を受けやすいので、斜材を追加して固めています。2×4材は歪みがあり、支柱の上をつなぐ枠も無いので、支柱の垂直を出すのに苦労しましたが、それなりになんとかなりました。

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扉を取り付けたところです。"杉すのこ" としたのは、安価でそのまま利用でき、かつ軽量で比較的丈夫なためです。縦桟となる部材を追加して、扉として開閉の力が掛かる部位にもビスを追加する程度で、簡易的な扉として十分使えます。扉の丁番は、支柱の見付側に面付するので、フラッシュ丁番を使っています。さらに、フラットなマグネットキャッチを使って、開け閉めに必要な動作も最小限にしています。

オイル塗装は、いつもの太田油脂さんの「匠の塗油」です。「…えごま油をベースにした100%植物油で、有害な石油系の化学物質、防腐剤、重金属などは一切使用しない自然のオイルフィニッシュ…」なので、小さい子が触れたりしても、安心度が高いです。

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設置する前の、扉全体の姿です。手掛けとなる部分に、プラダンをビス留めしています。

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反対側からです。裏張りのプラダンは、四隅を押え板を介してビス留めしてます。目

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この製作の前に、卓上丸のこを導入しました。DIY向けなら安く買えることを知ってですが、板材の切断がとても簡単便利で、もっと早く買っておけば良かったです…。

よく知らない "EVOLUTION" という会社の「F216CMS」という機種です。付属の刃1枚で、木材は幅125mmまで、金属3mm厚まで切れて、1.4万円くらいなら十分です。DIY向け故に角度精度がややアバウトなので、こまめに調整しつつ、こんなもんでしょうと使う感じですが…。家

「匠の塗油」_太田油脂
https://www.ota-oil.co.jp/product/home/oiling/
"F216CMS"_EVOLUTION
https://evolutionpowertools.com/jp/project/mitresaws/f216cms/

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posted by ki at 21:06| 建物進行中など

【建物進行中など】一覧

 引き続きアップしていきます。るんるん
45 "杉すのこ" と2×4材で簡易扉を製作する
44 店舗の既存照明を、子育て支援施設用へ最小限で見直す
43 まぜこぜスペース「マーブルテラス」の立ち上げ手伝い その2
42 まぜこぜスペース「マーブルテラス」の立ち上げ手伝い その1
41 川本園さんがつくる桧の集成材とその作業の工夫
40 さいたま国際芸術祭2020 "旧大宮図書館" のバリアを考えるWS
39 それぞれの暮らし方にふれてみる その5
38 それぞれの暮らし方にふれてみる その4
37 それぞれの暮らし方にふれてみる その3
36 それぞれの暮らし方にふれてみる その2
35 それぞれの暮らし方にふれてみる その1
34 樹脂製ハニカムコア・OLED照明・歩行誘導マットなど
33 アルミの木造制震装置・スイッチプレート色々・藍染めなど
32 ズームレンズ付LED電球とブラケットと天井用のLED照明など
31 小規模な施設の車いす対応トイレなどの検討
30 楽しく暮らすための様々な要素が詰まった飽きない住まい
29 さいたま市の耐震診断資格者登録と耐震診断・補強など
28 内装のクロスと床無垢フロアとシナ建具への塗装検討
27 ガルバ角波3色乱張りと窓配置と内部造作の下地など
26 玄関框とストリップ階段と窓サッシと立平ロック屋根など
→ 全てを表示(01〜)
posted by ki at 21:01| 建物進行中など

2020年07月21日

【建物進行中など】44_店舗の既存照明を、子育て支援施設用へ最小限で見直す


先月、上尾市の "つどいの広場 あそぼうよ"(http://www.sainoko.net/asobouyo/asobouyo_top.html)の移転作業の一部を手伝っていました。"あそぼうよ" は7月1日に、本町の根貝戸団地へ移転しています。

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それまで飲食店だったスペースを、子育てのスペースとしても使えるように、必要最低限の改修をしていました。上の写真は改修前の様子です。Covid-19の今後の経過によっては、将来の飲食店の再開も視野にあるようで、厨房やテーブル等の一部設備は、そのまま残されています。その中で、まず照明の見直しで、年に何回かの資格と知識のちょこっとの出番でした。

バックヤード以外は天井が張られておらず、既存の照明は、ほとんどがライティングレール+スポットライト+ペンダントでした。加えて、店内全体は暗めにして、テーブルをペンダントで明るくする照明です。基本的には、これらをできるだけ再利用しますが、これまで違って、室内は明るい空間にしなければなりません。

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ベースとなる照明の色温度は、5000K(昼白色)にすることにして、色々な照明を検討します。既存のE11ソケットのスポットライトは、ハロゲン電球のため、配光角も色温度も不向きです。

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E11で交換するLED電球としては、オーム電機のLDR7N-W-E11(配光角40°/730lm/6.8W)が良さそうです。この交換だけで済めば安価なのですが、ベース照明とするにはとても足りません。なので、+αのスポット用とすることにして、既に球切れしているハロゲン電球の交換分、10コだけに留めます。

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より明るく安価なスポットライトとして、オーデリックのOS256576ND(配光角105°/1037lm/10.2W)です。GX53ソケットのスポットライトで、LEDフラットライトNO291Pを使います。GX53は蛍光灯時代の規格ゆえ、LEDランプ側の放熱の限界?があるようですが、かなり明るいです。しかし、これで必要な数を揃えようとすると、それなりの金額になってしまいます。

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より汎用的な引掛シーリング照明から、小型で明るいものを探し、アイリスオーヤマのSCL20N-HL(φ200/2000lm/16.1W)です。ライティングレール直付用引掛シーリングを介して取り付けます。とても明るくかつ安価なので、この方法でベース照明とすることにします。

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照明の選択と個数の判断は、現地で実際の空間に取り付けてみて、スタッフの方々と話して決めていきます。上記の他に、ライティングレール用の直管40W蛍光灯サイズのLEDベース照明も、手配して比較検討しましたがやはり高価です。そもそも、ライティングレール用のベース照明は需要が少なく、器具の種類も限られることもあります。

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ということで、活動スペースの方は、小型シーリングライトがポツポツと並ぶベース照明となりました。安価な照明ですが、とても明るくいい感じです。3列のライティングレールで、写真の時は、中央の1列を消灯した状態です。

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こちらのエリアは、コの字状のライティングレールに小型シーリングライトを並べ、奥に1灯だけ直管型のLEDベース照明を使ってます。その直管型照明の特徴を使って、「あそぼうよ」のロゴが照らされています。

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一方、事務スペースとなるエリアは、元通路部分のライティングレール1列(写真左側)しかありませんでした。そこにベース照明(テス・ライティングTFL-8452B-50)を付けても、片側から照らすだけになってしまいます。天井が無く増設が難しいので、ライティングレールから電源を取り、装飾天井部分に、オーム電機のコンセント式ライティングレールRB-K50AWを取り付け、上記のオーデリックのスポットライトを取り付けます。

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その他、洗面化粧室とトイレの、暗かった電球色蛍光灯スポットライトも、昼白色5000Kの明るいLEDスポットライトに交換しました。大光電機のリニューアル用150φの高輝度スポットライトで、LEDダウンライトは安くなりましたね。ひらめき

LDR7N-W-E11_オーム電機
https://www.ohm-electric.co.jp/product/c04/c0404/35633/
SCL20N-HL_アイリスオーヤマ
https://www.irisohyama.co.jp/products/electrical-appliances/lighting-equipment/led-small-ceiling/basic-type/mu-human-sensor
RB-K50AW_オーム電機
https://www.ohm-electric.co.jp/product/c01/c0117/35411/

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posted by ki at 20:42| 建物進行中など

2020年04月16日

【建物進行中など】43_まぜこぜスペース「マーブルテラス」の立ち上げ手伝い その2


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「Cafe & Deli マーブルテラス」の立ち上げ では、ちょっと自前の作業もしていました。その一つの "仮レジ台" です。本物のレジ台は、テーブル天板と同様に "川本園" さんに製作依頼していますが、多忙な "川本園" さんゆえ、納期が後になっています。

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本物が納品されるまでの "仮レジ台" は、不要になった食器棚の下段を、再利用したものです。それに、ホームセンターで格安で購入したMDFチョークボードを、正面・側面と上面にビス留めした最低限の仕様?です。チョークボードの切断部は危ないので、PPテープで覆っています。現在は、このチョークボードに装飾したり描いてもらい、楽しく使ってもらっています。

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厨房部分の窓ガラスに、目隠し用のフィルム張りもしています。厨房機器が設置される前のタイミングをねらって、サッと張りに行ってました。

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DIYレベルなので、フィルムは、アサヒペンの「窓辺のハーモニー」です。接着剤は付いてますが水張り不要なタイプで、プロのようには仕上がらないものの、作業性が良くDIYには最適です。

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同じ厨房窓には、ブラインドも設置していました。一部、大家さん側で用意されない箇所があったので、手配して取り付けをしました。見た目からロールスクリーンを付けたくなりますが、コンサルさんから、飲食店にはブラインドの方が合理的で便利、との話でした。実際にオープンしてみると、その意図がよく分かります。

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もう1ヶ所、出入口にもブラインドを取り付けています。大家さん側では「ワンポール式」のブラインドが取り付けられているのですが、少し費用を抑えるために「ポール式」にしています。そのため、コードを巻くための100円の "ふさかけ" も貼り付けたりです。

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スポットライトの選定と手配もしていました。右の、コンサルさん提案の "オーデリックOS256518" より、ほぼ同性能でさらに安価な、左の "ダイコーDSL-4780YB" を選んで取り付けてます。そのために、カタログスペックだけでなく、実物で実際の照射具合を比較・確認しています。

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オープン前に、別な用事で寄った時に、トイレの手荷物置き台をすぐ作ってほしい、ということもありました。道具持参してなかったので、近くのホームセンターへ行き、1×8材を購入・カットして即興で製作しました。下の段には、ペーパーのストックとスプレーなどが置かれています。

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作業だけでなく、消防関係の届出も対応してました。その書類作成や、書類のやりとりで管轄消防署へ何回か行っています。消防署は、2階の普通の事務エリアへ行くだけなのですが、なんかちょっと緊張しますよね…。

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posted by ki at 18:56| 建物進行中など

2020年04月13日

【建物進行中など】42_まぜこぜスペース「マーブルテラス」の立ち上げ手伝い その1


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先月まで、"クッキープロジェクト" さんの「Cafe & Deli マーブルテラス」の、立ち上げのお手伝いをしていました。様々な人やモノの「まぜこぜ」をテーマにしたスペースで、単なる飲食店ではなく、関わる人たちでつくって展開していくスペースなのだと思います。"COVID-19" 対策最中の今日時点では、限定的な営業になっていますが…。

写真は、オープン前の夜に撮影したもので、ブラインドを閉めて照明で照らしている様子です。日中は、窓の面積が広く、とても明るいスペースです。このあとも開店直前まで、法規対応など細かな調整をしていました。

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北浦和駅の西口にある「Commune TOKIWA | コミューンときわ」という、新しい賃貸住宅の1Fにあります。南東角のスペースで、屋外には隣接した広い共有のテラスがあります。

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「コミューンときわ」に関しては、リンク先サイトを見ていただくのがいいです。特徴の一つに、写真のような入居者向けの中庭や、スタジオ、屋上庭園などのスペースがあり、入居者などのコミュニティを重視しているのが面白いです。

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店内スペースの「まぜこぜ」雰囲気づくりの一つとして、イスも1脚1脚違うものにしています。一般的な業務向けイスの、"パブリック"「CRES」の製品なのですが、その中から、デザインや張り材のセレクションや手配などをしていました。この写真は、最初の写真の、店内レイアウトの決定前に撮ったものです。

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木製のイスの脚には、プラパートという保護パーツを付けていました。店内の床がモルタル仕上げのため、硬めのプラスチックのタイプです。その取り付けの下穴開けに、径1.0mmのドリルを初めて使ったのですが、よくぞ折れないものだと関心したりでした。

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2人掛けテーブルの方は、天板と脚を別に手配して接合してました。天板は、深谷市の "川本園" さんで作っていただいた桧集成材で、桧の香りがしていました。"川本園" さんのことは、以前にアップ しています。

本当に、丸太の切り出しから製品加工まで自前でやっているので、木の表情が生きています。色々な都合で節有りの集成材としているので、なお表情がイイのですが、その反面、生きてる木の動きがやや大きめになります。使いながら様子を見て、調整しながら使っていくのかなと思っています。

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この天板を受け取りに行った時も、ちょうど挽いたばかりの桧がたくさん積まれていて、いい香りがしてました。

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その天板の真ん中には、"川本園" のKさんが描いたキャラクター「ポンちゃん」が、イイ感じに刻まれています。"川本園" さんでレーザー加工してくれたものです。

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「マーブルテラス」の店内デザインや、厨房レイアウトなどの設計は、"ものくり商事" さんが担当していました。浦和にある "ものくり商事" さんが運営するシェアスペース「ONVO SALON URAWA(オンヴォ サロン 浦和)」は、モダンなデザインに楽しい要素が散りばめられた、とてもイイ感じのスペースです。私は、厨房のことを学ばせてもらったりでもありました。レストラン

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posted by ki at 14:11| 建物進行中など

2020年02月02日

【建物進行中など】41_川本園さんがつくる桧の集成材とその作業の工夫


先週、約10年ぶりに、深谷市にある "川本園" さんに行ってました。テーブルや什器の製作打合せと、施設内の案内をしていただきました。打合せでは、他では無い、節有の材による集成材の話しもしてました。木の表情は節があった方が良いと私は思うのですが、今でもまだ、節はマイナスイメージなようですね…。

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製品の部材となる桧集成材を、"川本園" さんでは丸太からつくっています。丸太は、製材して乾燥させるので、製材機も木材乾燥機もあります。

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乾燥させた木材を集成材用に切断し、節や傷みなどから使えない部分を選別マークして切り落とします。

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その切断部分をフィンガージョイントに加工して接着し、必要な長さの材にして、四面プレーナー加工します。それらを複数本並べて接着して磨けば、集成材の板になります。

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この集成材の板を切り出して、各製品に加工・組立てしていき、オイル塗装をして完成になります。

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案内していただいた時は、これら作業のほぼ全てを、メンバーさん方々だけで淡々と進めていて、それが当たり前の空気感になっていてイイ感じでした。メンバーさんが、作業をしやすくしたり間違えないようにするための、治具やアイデアが各所にあり、私は、加工の様子を見ているだけでも、全然飽きず楽しめます。

ライン加工などではなく、メンバーさん手作業や手操作で加工が進んでいくので、懐かしいゆったりした感じも良いです。が、抱えているバックオーダーの量と納期を聞くと、私ではビビってしまいそうです…。でも、依頼者と製造する方との双方で、やれる形にしていく関係ができているのかなと感じます。約40年続けてきていることは、やはりスゴいのですよね。家

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posted by ki at 21:32| 建物進行中など

2019年12月08日

【建物進行中など】40_さいたま国際芸術祭2020 "旧大宮図書館" のバリアを考えるWS


10月から11月末にかけて、「さいたま国際芸術祭2020 市民プロジェクト・先行プログラム」+ 芝浦工業大学環境システム学科 3年生の演習授業で、芸術祭の会場となる "旧大宮図書館" の段差・バリアのことを、車イス利用の方と学生さんと一緒に考えるワークショップを、少し手伝っていました。

"旧大宮図書館" の会場では、来年1月25日から、芸術祭の先行プログラムの一つとして、「デコッパ!大展覧会2020」を "クッキープロジェクト" さんが開催します。「いろんな人・コトが、"まぜこぜ" になって暮らす社会を目指す」 "クッキープロジェクト" さんが、「ボーダレスにアートを楽しむ為の旧大宮図書館・大・冒・険!」というワークショップを企画・開催することもあってです。昨日の会は参加できなかったのですが、以前に参加した2回の様子を、少し載せておこうと思います。

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"旧大宮図書館" は、メインエントランスを入ってすぐの所で、このような8段の階段で1階が二分されています。

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上から見るとこのような感じで、誘導ブロックや注意喚起のステッカーなどはありますが、スロープやエレベーターはありません。車いす利用の方などが、ここの段差の上り下りをどうするのかが、大きなポイントです。

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壁に掲げてある平面図です。その8段高い部分(=中1階)は、地下ホールの天井高をかせぐための段差のようです。

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現状で、車いす利用の方が中1階に行くためには、エントランスから建物の屋外に出てバックヤードにまわり、屋外の急スロープを経由しないと、中1階に来ることはできません。このスロープも、搬入用のため勾配がきつく、屋根なども無いため、悪天候の場合は実質使えないルートです。

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それでも、中1階まで行ければ、バックヤード用のエレベーターにアクセスできます。しかし、この搬入エレベーターは、箱のサイズがとても小さく、標準サイズ程度までの手動車いすの方が、ギリギリ1人乗れるサイズです。電動車いす利用の方や、大きめサイズの車いす利用の方は乗ることができません。

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なので、搬入エレベーターに乗れない方が、どうやって2階と3階に行くかも、大きなポイントです。ワークショップでは、エレベーターに乗れないHさんが、中1階で、乗れない気持ちなどを学生さんと話していたようです。

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元々の2階へのメインのアプローチは、エントランス正面にあるこの直階段です。今となっては、公共施設の階段としてはかなり急勾配な方で、手すりも実用的ではありません。階段によって、エリアや動線を区分していた時代の建物であることを実感しますね。

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3階は、平面の半分が2階上の屋上になっており、この屋上も芸術祭の会場になっています。ここのアクセスにも、L字型の8段の階段があります。屋上は防水の関係でなんらかの段差は必要ですが、ここは、床スラブのレベル自体が切り替わってます。

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手動車いすの方を持ち上げて、屋上までの上げ下ろしもしてみました。幅が狭く曲がっているので、本当にギリギリです。そこがなんとかなれば、このような広い屋上空間を堪能できます。

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地下には、このようなステージと固定座席のある小ホールがあります。地下も、客席側とステージ側の2つの床レベルがあります。客席側は階段によるアクセスのみで、ステージ側は搬入エレベーターが着床するものの、客席側へは行けません。

車いす利用の方が搬入エレベーターを降りてくると、写真のようにステージに出てしまいます。そこで、ステージと客席との間にスロープ板を渡して、ステージを経由して客席へ行くルートも前提にするそうです。一部の固定座席も外して、車いす利用の方の観覧や転回のスペースとするようです。

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さらに、このホールは、床全体が斜めに仕上げられており、水平部分がありません。そのため、客席とホール外周の来客通路との間にも、様々な段差があります。こういうところでも、稼働座席の無かった時代の小ホール…感じたりです。

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エントランス脇には、逆に貴重な古い "車いす対応トイレ" がありました。11月に改修され、現在は最新式のユニバーサル対応のトイレになっています。

改修前の便器は、私も実物は見たことが無かったタイプなので調べてみると、まだ特定の施設向けに、このタイプのいわゆる「バリアフリー便器」は、製品としてあるようです。介助者が付く重度の人向けで、両肢で挟んで(足を床に着けて?)前後どちらでも座れ、細長い形状から介助の人の手が入る、というモノのようです。しかし、車いす利用の人にとっては、色々思い出しても、今では使える人は思い当たらないです…。

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先月の2回目の時は、"旧大宮図書館" 館内をRPGにしてまわりながら、バリアを考えるワークショップでした。

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少し身体の大きい方と一緒だったのですが、ドア1つを通るのでも、なにかとギリギリの建物です。

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この時は、建物の外へ少し出かけるプログラムも用意されていて、私のいたグループは、"氷川だんご屋" まで行き「あげまんじゅう」を買ってきました。どうするか考える前に、しばしバリアのことは忘れて、揚げたてを美味しくいただきました。目

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posted by ki at 20:35| 建物進行中など

2016年12月25日

【建物進行中など】39_それぞれの暮らし方にふれてみる その5


 「ばり研通信」189号(2016年10月末発行)の私の連載より、一部、修正して掲載してます。「ばり研」(=ノイエ)は、http://blog.goo.ne.jp/neue-blogです。
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 前回http://home.kurade.net/article/177881738.htmlに続き、「でるでるCLUB」で見てきたことを、ノイエから参加のAさんと話して書いてみます。9月に、ふじみ野市で活動している「上福岡障害者支援センター21」さんhttp://k-center21.net/のケアホーム「第2ひまわり」や、生活ホーム「みどり荘」などを見てきました。Aさん含め車いすの方々も、それぞれの方法で住まいの中まで入り、そこでの暮らしを見て感じて話しをしていました。目
        *
s161225a.jpg 「第2ひまわり」は、戸建住宅の個室を5名分の個人スペースとして、DKと水回りを共用スペースとして改装した住まいです。主に、親と離れた生活の経験をしようという方が暮らしており、週末だけは親元へ帰ったりするそうです。ここで暮らすEさんの、人付き合いの楽しい話しを聞いた後に、Eさんの個室を見させていただきました。自分の好きなモノを好きなように並べてあり、Eさんならではの居心地の良さが作られているように感じました。
 Aさんは、DKの共用スペースで「電気が点いていなくて、中が暗かった」と思ったそうです。ダイニングが1階の中央にあり、窓がキッチン越しになるのでやや閉じた印象だったかもです。ですが、2階にあるEさんの個室は、窓も大きくとても明るい部屋でした。
 Aさんは、車いすから降りて玄関を入ったことも印象に残ったようです。普通の住宅なので道路から玄関ポーチへも段差があり、Aさんは道路で車いすを降りてポーチに腰掛け、そこから地面を這って玄関へ入りました。私には大変そうに見えたのですが、Aさんは、自宅に比べて入りやすいと感じたそうです。家

s161225b.jpg 「みどり荘」は、6室あるアパートのうち、5室を個人の住まい、1室を事務所兼食事などの共用スペースとした生活ホームです。別棟で浴槽を埋め込んだ広いお風呂があり、重度障害の方の入浴設備もあります。個人の各室はそれぞれに玄関があり、そのカギは各個人で管理するそうです。そのため、外出などの時間は自由にでき、普通のアパート暮らしに近い印象です。また、生活ホームの制度なので、住む方自身が頼んだヘルパーさんが入ることもできます。ここで暮らすFさんから、体験入居を何回もしたことやお金の管理など、一人暮らしは自分でやろうとしないとできないと感じた、ということを聞きました。
 おじゃました事務所は、各個室と中がほぼ同じだったので、Aさんは、「畳の奥が網戸で」「生活している、使っている感じがあって落ち着ける」と感じたそうです。また、「門限が無くて、好きな時間に帰ってきていいのはいいな」、「ご飯が食べたい時はあるけれど、気が休まるかなって」思ったそうです。Aさんは家族が多いので、自宅では時間や音など気を使うからのようです。いい気分(温泉)

s161225c.jpg さらに、UR都市機構の賃貸住宅で一人暮らしの、センター21のGさんのご自宅へもおじゃましました。大規模な集合住宅なので、エレベーターも有り、通路や玄関なども広く段差もほぼ無いので、車いすも利用するGさんでもスムーズに部屋まで行けます。Aさんも、「段差が少ないな」、車いすでも「入口から奥まですーっと行けて」「楽に動けるな」と感じたようです。
 普通のマンションなので、室内は広く周囲も気にならないので、皆で飲んだりしてたのですが、とても居心地の良い空間でした。Aさんは、「ソファーがあったのが、仕事から疲れて帰ってきて休めるのかな」と思ったそうです。また、「クッションや、床に新聞、テレビとかがあって、私はここで生活してるみたいなのを、みんなに見せても恥ずかしくない」ということや、「人を招き入れてもイヤだなっていうのがないんだな」というのが、「自分ではできないかな…」と感じたそうです。
 Gさんの一人暮らしの武勇伝?の楽しい話しを聞きながら、自分らしく暮らせる空間と時間が持てることは、人として魅力を高めていくためにとても大事だなと、あらためて思った1日でした。るんるん

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2016年11月30日

【建物進行中など】38_それぞれの暮らし方にふれてみる その4


 「ばり研通信」188号(2016年9月末発行)の私の連載より、一部、修正して掲載してます。「ばり研」(=ノイエ)は、http://blog.goo.ne.jp/neue-blogです。
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s161130a.jpg 障害のある方の暮らしを訪ねて話しを聞く、という「でるでるCLUB」の活動に興味を感じ、7月から飛び入りで?参加しています。「でるでるCLUB」は、埼玉障害者自立生活協会の事業の一つで、普段は会わないような様々な人が集まって、外出の企画を立てて出かけていくことで、互いのつながりをつくっていく活動だと思います。ノイエからはAさんが参加しているので、他の人の暮らしを訪ねて感じたことを話して、連載に書いてみたいとお願いしました。目
        *
 7月は、戸建住宅で一人暮らしをされているBさんを訪問しました。元々お父さんと暮らしていた自宅で、お父さんが亡くなられてからは、ヘルパーさんを頼みながら自宅で暮らしているそうです。Bさんは、過去の施設への入所経験から、一人暮らしがしたかったそうですが、ヘルパーさんを頼みながらの生活は、時間が決められてしまうので半分施設のよう…とのことです。
 ですが、主に時間を過ごされている部屋は、日々の暮らしの中で色々なことをされているのが伝わってくる、多様なモノの詰まった、居心地の良い空間でした。動きやすいように、上空もうまく利用して、生活に必要な物が整理されているのに感心しました。
 Aさんは、電動車いす使用のBさんが、自宅の玄関を「一人で開けて入っていく」ことが、「必死に入ろうとしている感じ」で印象的だったそうです。「手すりにつかまって」車いすから立ち上がり、玄関引戸の「カギを押して」開けて…と、一人でこなしていました。また、ヘルパーさんを頼んで「好きなプールへ行ったり、好きなことができる」ことが、「悩んでなくて生き生きとしている」と感じたそうです。さらに、「お父さんに頼りきっていた、というBさんの話しを聞いて」、「突然、人がいなくなったら、全部自分が考えなくちゃならない…」と、当事者の方の話しは伝わるものがあるようです。家

s161130b.jpg 8月は、生活ホームで共同生活をされているCさんを訪問しました。戸建住宅を利用した生活ホームは、各個室+共用のDK・浴室・トイレの生活空間で、3〜4人の方が共同生活できるそうです。DKにおじゃまして、Cさんや世話人の方のお話しを伺ったのですが、介助者さんなどが出入りして、そこで食事をしたりお酒を飲んだりしながら話しをしているような、共同生活の空気感が良かったです。私は、三方向を田んぼに囲まれた、この生活ホームのロケーションも好きでした。
 Aさんは、ダイニングの「テーブルが目に入って、冷蔵庫や炊飯器がそこにあって」、「自宅と同じような空間にいる気がした」そうです。そこで、「Dさんと共同で生活していて」、「たまに(世話人の)Eさんとお酒を飲んでいだり」、「女性の話しをしたり」するのが、「一緒にいるからこそ」で「自然な感じがした」そうです。ビール
        *
 この2つの暮らし方のうち、Aさんがやってみたいと思うのは、Bさんの一人暮らしの方だそうです。その理由は、訪問して思ったことよりも、現在の自分の暮らし方から思う所が強いようで、「家族が多くて、(食事やお風呂などの)時間が区切られていて、(その時間に合わせて動くことから)抜け出せなくて…」とのことです。「ヘルパーを入れることや、一人で暮らすことに憧れていて」と話す一方、「ヘルパーを頼んだことがないので、どうしたらいいか分からない」ことや、一人で暮らすとなった時に、そのことを家族とどう話せるか…など、不安も大きいようです。
 私は、大学へ通っている時に一人暮らしをしました。初めは家事などやる事の心配をしましたが、すぐに、友人など知り合いが増えないと、日々の生活が広がらずつまらないことを感じ、苦手な人付き合いに必死になりました。当時の手探りの人付き合いでは、失礼なことも多々あったですし、失敗もしたですね…。るんるん

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posted by ki at 19:57| Comment(0) | 建物進行中など

2016年01月18日

【建物進行中など】37_それぞれの暮らし方にふれてみる その3


「ばり研通信」179号(2015年10月末発行)の私の連載より、一部、修正して掲載してます。「ばり研」(=ノイエ)は、http://blog.goo.ne.jp/neue-blogです。

→前半のhttp://home.kurade.net/article/171672093.htmlからの続きです。サーチ(調べる)

s160110d.jpg 主に時間を過ごす和室は、南に面した6畳の広さで、2間(約3.6m)間口の2畳分の押入があります。前記のダイニングスペースから和室へは、浴室とトイレの間の短い廊下を通り抜けていく感じです。
 和室のメインは、パソコンとその周辺機器に囲まれた座卓…という感じで、パソコンを駆使しているAさんらしい部屋です。押入は襖を常に外した状態で、壁一面の大きな棚のようでとても便利そうです。Aさんがよく使う物や布団などは下段に置き、上段は収納ケースやヘルパーさんに片付けてもらう物などが置かれているようです。下段に、ラベルの剥がされたペットボトルが並んでいたので聞くと、手がすべるので、買ってきた時にラベルは剥がすのだそうです。

 和室の上空には、ハンガー掛けや物干が部屋を横断するくらいの長さで架かっていて、仕事着や普段着などの洋服がハンガーで吊るされた状態になっています。洗濯した後にヘルパーさんに掛けてもらうそうですが、室内干しのためだけでなく、Aさんが自分で着るものを選ぶのにも都合が良いようです。和室の照明は、Aさんが前の住まいから持ってきたリモコン付きの照明なのですが、なぜか壁のスイッチが見当たらなかったそうです。そのため、外出して帰って来た時にリモコンを探さないよう、和室の入口にリモコンは置いて出かけるようにしているそうです…。目

 キッチンは、ガスコンロではなく卓上IHコンロのみにして、換気などの注意を要する裸火を扱わないようにしています。キッチンのシンクは、Aさんは三つ這いの状態でも水栓に手が届くので、食事後の食器を水に浸けて置いておいたりするそうです。
 洗面は、前記のダイニングスペースの一画に置かれた洗面化粧台で、三つ這いの状態で洗面や歯みがきなどをしているそうです。水栓ハンドルは一般的な握りタイプですが、握りにくかったようなので、この取材の後に、手を掛けて回転させるレバーハンドルに交換しました。洗濯機は、その洗面化粧台の横に置かれていますが、床の排水口がちょうど洗濯機の真下だったため、洗濯機にゲタを履かせて対応したそうです。ひらめき

s160110e.jpg トイレは洋式ですが、便座は何も機能の無い普通のままなので聞くと、Aさんは、ウォシュレットなどは使ったことがないので使っていないとのことでした。ペーパーホルダーは左手側でないと使えないそうですが、その使いやすい位置はトイレのドアです。そこで、ドアとホルダーを両立させるため、写真のようなスライドするホルダーをAさんと大工さんで考えて製作したそうで、とても興味深いです。そのホルダーの上の壁に、立ち座りを支える→ 続きを表示
posted by ki at 16:56| Comment(0) | 建物進行中など