2023年10月03日
【色々とみて】162_はじまりの美術館と「物語ること…」の展示を観に
先月半ば、福島県猪苗代町にある "はじまりの美術館" へ、"ぷるすあるは" さんに同行して行ってきました。10/9までの今期は、「物語ること」がテーマの展示です。元々私は、自分事のテーマがあっての表現だったり、自分の世界の中での表現だったり、が好きなので、その人の何かを「物語る」のは、当然のような感覚かなと観てました。が、イロイロとその他考えると、アートなりの表現は、そうでもないのかもな…と思ったりでした。
かつての酒蔵の、主要な骨格を活かして大改修した建物は、スケール感や見える触れる素材、改修の納め方など、とても魅力的で、アチコチ気になります。空間も、真っ白無機質とは無縁な美術館なので、物語や人物感のあるような作品を、より活かして展示することができそうです。
美術館内のカフェ「ohaco cafe」は、地域のコミュニティスペースになっていて、それがまたイイ感じです。この日も、ママさん?たちが集まってきて話し合いをしていたり、その周りで、小さめ彼女さん彼さんたちが、大きな紙を広げて色々描いたり、外の広場で遊んだりでした。最後の写真は、外で遊ぶ彼さんたちが、傍らに置いてる、カフェからもらってきてた氷です。
"ぷるすあるは" さんは、開催中の「物語ることも、物語らないことも、物語れないことも」展に、「こころとからだコンディションカード」が展示されてます。その中の白紙カードを使った「自分のきもちのカードをつくろう」ワークショップも行われてます。
写真中に一部写っている作品は、
本田正さん(外観写真の窓から見える作品)
渡邊のり子さん(展示室内観写真の、小さな箱が並ぶ作品)
井上優さん(床・壁・柱納まり写真に、一部が写っている作品)
です。
はじまりの美術館
https://hajimari-ac.com/
ぷるすあるは
https://pulusualuha.or.jp/
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【色々と見て】 一覧
引き続きアップしていきます。
162 はじまりの美術館と「物語ること…」の展示を観に
161 "ぎふメディアコスモス"の"グローブ"と格子天井の柔らかな空間
160 モザイクタイルミュージアムの姿と、モザイクタイルの美しさ
159 民家の屋敷森デイキャンプと一点物の薪ストーブ
158 「たえて日本画のなかれせば 東京都美術館篇」もう一つの世界
157 「ヨシタケシンスケ展かもしれない」のビックリと心地良さ
156 ミロコマチコさんの描く強さと、スマートな横須賀美術館など
155 ミケル・バルセロ展の、立体感ある平面作品の生命力など
154 参宮橋駅の多摩産材を使った木の上家
153 生田緑地の開放感と「岡本太郎現代芸術賞展」の激しいオーラ
152 "アトリエコルト"さんの魅力的な創作する空間
151 浅見俊哉さん「BODY PRINT ACTION 2021」と"space845"
150 「コバヤシカオル イラストレーション展『SMiLE』」へ
149 「いろんなきもち だいじょうぶ。」絵画展のサポートへ
148 学生さんが自分たちで作り続けているツリーハウス
147 「山内若菜展 はじまりのはじまり」圧倒される静かな情念
146 「ゆめたまごの ちいさなさくひんてん」と"分校カフェ MOZART
145 「旅するゾウさん」の素敵な絵と、にぎやかなワークショップ
144 高規格堤防整備と混在の用途地域と物流施設の工事
143 "TOTOミュージアム" の白い曲面と、衛生陶器の展示など
→ 全てを表示(01〜)
162 はじまりの美術館と「物語ること…」の展示を観に
161 "ぎふメディアコスモス"の"グローブ"と格子天井の柔らかな空間
160 モザイクタイルミュージアムの姿と、モザイクタイルの美しさ
159 民家の屋敷森デイキャンプと一点物の薪ストーブ
158 「たえて日本画のなかれせば 東京都美術館篇」もう一つの世界
157 「ヨシタケシンスケ展かもしれない」のビックリと心地良さ
156 ミロコマチコさんの描く強さと、スマートな横須賀美術館など
155 ミケル・バルセロ展の、立体感ある平面作品の生命力など
154 参宮橋駅の多摩産材を使った木の上家
153 生田緑地の開放感と「岡本太郎現代芸術賞展」の激しいオーラ
152 "アトリエコルト"さんの魅力的な創作する空間
151 浅見俊哉さん「BODY PRINT ACTION 2021」と"space845"
150 「コバヤシカオル イラストレーション展『SMiLE』」へ
149 「いろんなきもち だいじょうぶ。」絵画展のサポートへ
148 学生さんが自分たちで作り続けているツリーハウス
147 「山内若菜展 はじまりのはじまり」圧倒される静かな情念
146 「ゆめたまごの ちいさなさくひんてん」と"分校カフェ MOZART
145 「旅するゾウさん」の素敵な絵と、にぎやかなワークショップ
144 高規格堤防整備と混在の用途地域と物流施設の工事
143 "TOTOミュージアム" の白い曲面と、衛生陶器の展示など
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2022年12月07日
【色々とみて】161_"ぎふメディアコスモス"の"グローブ"と格子天井の柔らかな空間
先月、岐阜へ行った際に、"ぎふメディアコスモス" にも寄ってきました。岐阜市の市立中央図書館や市民活動交流センターなどが入る複合文化施設です。土曜日だったので、施設利用の方が少ない朝の開館してすぐの時間で、見学させていただきました。
建物の周りに広く公共スペースがあるので、建物の姿がよく見えます。ガラス面が多いフレームのような構成で、屋根も見えないのもあり、存在感はあまりなく静かな印象です。外の明るい時間帯なので、中の "グローブ" の雰囲気は見えません。
外観のコーナー部です。外装面を構成するフレームの木は、雨掛かりする部分からシルバー色になってきてます。角の部分は、縦方向のフレームの無い納まりです。
1階は交流スペースなど入るフロアです。ブースや事務スペースなどから書庫まで、仕切り壁が基本的にガラスのため、とても広く感じます。まる見え感はありますが、それぞれの空間の様子が感じられるのは、とてもイイです。天井も、物々しい設備関係はありつつも、幅広めのルーバー状で、視覚的にも狭く感じないように配慮されています。
コンクリート柱の衝突防止?と思いますが、かわいいです。その向こうに、ズラ〜とリーフレット類が並びますが、床の高さからというのが新鮮で、より親しみやすい感じです。
2階の中央図書館へ上がっていく動線です。図書館アプローチ部の "グローブ" の中へと入っていく感じです。
うねる木製の格子天井から、いくつもの大きな "グローブ" が吊り下がる風景は、なかなか壮観です。ですが、強い存在感がありながら、とても優しく柔らかい空間で不思議な感覚です。 "グローブ" の下は、大きな木の下に居るような安心感があります。四角い本や本棚が空間に馴染まないのは、致し方ないかな…という感じです。
"グローブ" は一つ一つデザインが違い、その下の空間も違っていて、場に色々な明かりを灯しているような感じです。"ゆったりグローブ" はラウンドするソファーが置かれ、丸い照明が吊り下がっています。
"展示グローブ" はこんな感じで、見上げると屋根からの光が柔らかく広がっていて、とてもイイです。
案内サインは、このような床から立ち上がるタイプで、フロア全体が立体的に表現されています。床には、方向を示すサインが貼られて、広いフィールドを探索するためのマップような感覚が面白いです。
"ひだまりテラス" という屋外スペースもあります。見える景色は岐阜市役所庁舎ですが、それでも気持ち良さそうな空間です。
この柔らかな空間の中に、対比的なコンクリート表情の四角い塊がいくつかあります。主にトイレの設備スペースですが、分散して配置されているので、意外とあちこちにある感じなのも面白いです。
併設されているスタバの天井も、こんな感じでした。こちらは固そうです。
隣接の岐阜市役所庁舎です。"ぎふメディアコスモス" とはだいぶイメージの違う建物ですが、角が大きめのアールなのがイイ感じです。
"みんなの森 ぎふメディアコスモス"
https://g-mediacosmos.jp/
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2022年11月13日
【色々とみて】160_モザイクタイルミュージアムの姿と、モザイクタイルの美しさ
岐阜へ行った際に、いくつかの建物や美術館などを観に寄ってます。ずっと行きたかった、多治見市の "モザイクタイルミュージアム" にも寄ってみました。藤森照信さんは、20年以上前に、"タンポポ・ハウス" や "ニラハウス" を眺めに、建物の前まで行ったことがあります。
"モザイクタイルミュージアム" は、もうこの建っている姿が全てな感じでした。微妙なカーブと曲面から構成される、なんとも見事なキャラクターです。このアングルだと周りの建物は写らないのでの、より姿たたずまいが引き立っています。実際には、意外と町中に建っていて、建物の陰から見えてくると、異様な感じでもあります。
ぐるっと一周まわってみましたが、煙突の見えるこのアングルもイイ感じです。バックヤード側は、懐かしい感じのするいかにも裏面という感じでした。
エントランスの表情です。塗りの表情たっぷりの外壁と、そこに埋め込まれた陶器などの焼き物のポツポツがイイです。すり鉢状のアプローチ空間を下っていくあたりから、異空間へのトリップ感たっぷりです。で、この入口なので、いまどき珍しい、入っていいのかな…感があります。なんとなく恐る恐るドアに近づくと、勢いの良い横引きの自動ドアで、ちょっとビックリします。
館内の階段を上っていくと、折り返しの踊り場で、柔らかい光の表情の中からオブジェが迎えてくれます。空間の全面が塗られていて角が無いので、光と影のグラデーションがとても柔らかいです。
メインアプローチの階段です。塗り壁に囲まれた洞窟のような空間です。階段自体は直階段ですが、空間の形状は四角いところが無いです。
壁だけでなく階段も塗られていて、しっとりとした踏み心地です。階段の照明などのカバーも、壁と同じように塗られています。
階段を上って4階の展示室に入ると、急に明るいライトグレーのタイル空間になります。屋外の屋上というような空間なのだと思います。懐かしいプールや大浴場のような空間で、展示されてるタイルも、その感じを意識しているようです。その中でも、写真の、モザイクタイルがびっしり貼られた、カーブした丸い低壁の表情がイイです。
館内に展示されていたモザイクタイルも、とてもイイです。煉炭テーブルは昭和40年代とのことですが、とてもキレイです。
このマジョリカタイルも、とても美しいです。昭和初期に、西洋のタイルを模したものとのことですが、見事です。
上記のような特別なタイルでなく、汎用で作られていたモザイクタイルも、とてもいいです。こちらは、昭和30年頃とのことで、確かに色味はそうかもしれませんが、形状や納めるデザインはとてもモダンです。
こちらのモザイクタイルは、半ツヤくらいの柔らかい表情の表面に、型押しの陰影と微妙なグラデーションです。
現在販売されているモザイクタイルのショールームも入っています。過去のとても手の込んだ美しいタイルを見た後だと、どうしても無難なタイルばかりに見えてしまいます。その中に一つ、こんな面白いモザイクタイルが並んでました。最近は、モザイクタイルは部分装飾としての使われ方が多く、そこに割り切ったデザインという感じでしょうか。
多治見市モザイクタイルミュージアム
https://www.mosaictile-museum.jp/
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2022年08月02日
【色々とみて】159_民家の屋敷森デイキャンプと一点物の薪ストーブ
先週、"アトリエコルト" さんのデイキャンプのお手伝いで、蓮田方面に行ってました。ウチから車で20分で、こんな風景の中の、民家の屋敷森へトリップできるんですね。
近くの見沼代用水沿いの田んぼも、緑がとてもキレイでした。
特に何かをするわけでなく、遊んだり話したり食べたりで、時間を過ごす感じがイイです。なんとなく緩やかに、枝豆茹でたり、薪を割ったり、その薪でご飯炊いたり、色々焼き物したり、スイカ割ったり…もしてました。この何かをするわけでない感じで、そこに居られる彼女さん彼さんもいるののかな、と思ったりでした。
デイキャンプ場所の民家は、かつては名主さんの一般的な家屋と思いますが、今となってはとても立派な貴重な建物です。見上げると、黒光りする小屋組と、今は金属屋根の下に隠れている茅葺きの屋根が見えています。土間のかつての炊事場の上部で、現在は囲炉裏が置かれて、その煙りが上っていってます。
この民家は、地元で金属加工業をされている "曽和製作所" の曽和靖夫さんが、残したいと引き取られ維持されている家屋です。地元の方々で利用されているそうで、そのため、家屋中には色々と気になるモノが無造作に置かれています。この大きなケヤキの根っこのテーブル?は、500kg以上あるそうで、強烈な存在感があります。
"曽和製作所" さんは、現在は、同社において「稼働を止めた工作機械の、最上級の鋳物」を再生再利用した、一点モノの薪ストーブ「樵焚炉(しょうぶんろ)」製作に、専念しているそうです。その「樵焚炉」の一部も置かれています。7.8台置かれてる中には、かつての工作機械に由来する、なんとも魅力的な形状の薪ストーブもあります。特徴ある空間に設置するには、個性的な姿の薪ストーブがいいかもしれません。
曽和さんの製作加工工房も見させていただきました。写真は無いですが、木材や金属問わず、自社や地元に既にある利用されにくい材料を組んで空間を造り、廃棄される木製パレットを引き取って屋根を組んだりと、省資源と廃棄削減への強い思いをお持ちです。先の民家も同様で、建築への利用の少ない国産木材もついても、もっと活用すべきとは話されていて、その通りと思ったりでした。
"Atelier cort(アトリエコルト)"_こどもとおとなのあそびとたいわ
https://www.atelier-cort.info/
"樵焚炉薪ストーブ"_曽和製作所
http://www.shobunro.com/
「暖かい癒やしの炎…100年200年もつ『世界で1台だけの薪ストーブ』」_FNNプライムオンライン
https://www.fnn.jp/articles/-/123772
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2022年06月18日
【色々とみて】158_「たえて日本画のなかれせば 東京都美術館篇」もう一つの世界
今週、"都美セレクション グループ展 2022" の「たえて日本画のなかれせば 東京都美術館篇」を観に、東京都美術館へ寄ってきました。色々見させていただいてる画家の大平由香理さんが、作品を出されてるということもあってです。
"Parallel Modern Workshop(パラレルモダンワークショップ)" さんの活動目的は、その場所が、近代的な発展(=西洋化)をしなかった場合に、日本的な発展をしたもう一つの世界?を想像・創作して、これまでの歴史を再考する、っていう感じでしょうか。そもそも、残されている歴史的な日本の記録絵は、想像?理想?による作者の創作だったりするので、っていう感じでしょうか。
作家さんそれぞれの想像の世界なので、各作品はまとまりなくバラバラです。でも、個々の作品は熱量というかこだわり量が高いのもあり、それらが狭い空間に詰まっていることで、作品が重なり合う、想像しなかった?また違う上野の世界が現れているように感じます。ただ、上野の土地柄なのか、華やかではなく、暗めで陰のある方向が強いのが、なんか気になってしまいますが、奈落の底のような会場のせいかもです…。
会場に投影されている、昨年6月の「たえて日本画のなかりせば:上野恩賜公園篇」の記録映像が面白いです。全部は観れてないですが、上野公園の、もう一つの世界の手がかりを探すようなフィールド創作ワーク、発見というよりは自己都合的なストーリーづくり?が、イイ感じです。
お隣の会場でやってる、「ものののこしかた」展にも寄ってみました。こちらは、主に会津地方の土着的な民族的な歴史を、創作活動を行うことによって、保存と伝承をしていく活動、っていう感じでしょうか。
近代の姿をした土偶は、縄文土器の再現で、触れて、近代の形と縄文の土の感触の合わせ技を、感じてみたりです。奥には、かつての少数民族の生活を再現した、採取した草から作った寝床やドローイング用の和紙があり、風景に溶け込み、植物の循環にのるアートワークも、興味を惹かれます。
"Parallel Modern Workshop"
https://p-m-w.weebly.com/
「ものののこしかた」_古川利意記念美術館「農とくらし」
https://ftmg.localinfo.jp/pages/5826336/monononokosikata
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2022年05月24日
【色々とみて】157_「ヨシタケシンスケ展かもしれない」のビックリと心地良さ
先週、「ヨシタケシンスケ展かもしれない」を見に、世田谷文学館に寄ってきました。平日でしたが、なかなかの人気のようです。展示にも絵本にもたくさん出てくる、「…かもしれない」という言葉の居心地の良さを、なんとなく実感しながらでした。公式図録「こっちだった かもしれない」は500ページ近くが詰まった、アイデアの辞典のようです。
展示会場へ入る前から、通路脇にメッセージが立っていたりして、期待を高めてくれます。
展示は、アイデアが絵本になっていく過程になっているのですが、ヨシタケシンスケさんの、その冷静で広大なイメージの世界にびっくりです。アイデア出しの手帳スケッチの、文字通り?" 積み重ね" の展示から始まります。
そこから、ストーリーを展開していくアイデアスケッチによる、ワーっと広がる空間になります。
ひとつひとつまでは見てまわれないですが、気になったテーマのスケッチを眺めて、あ〜…と自分のこと含め思ったりです。
その広がる空間には、脱線?の、絵本以外の興味が散らばっていたり、袋小路には遊びのアイテムが置かれていたりします。アイデアスケッチが、とても楽しいプロセスなのかなと思ったりです。
そして、絵本原画の展示に入って、ストーリーも展示もまとまってきますが、それでも袋小路があったりします。
最後は、これらの絵本から伝えたい、みらいには「いいことがあるかもしれない」のでメッセージで終わります。
「あなたのみらいは これかもしれない!」から1枚取ると、「はれおんな か はれおとこ」でした。これまでの雨男キャラを、返上できるかもしれない、ようです。
「ヨシタケシンスケ展かもしれない」
https://yoshitake-ten.exhibit.jp/
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2022年03月29日
【色々とみて】156_ミロコマチコさんの描く強さと、スマートな横須賀美術館など
行ける時にということで、先週、横須賀美術館の「ミロコマチコ いきものたちはわたしのかがみ」へ行ってみました。
ミロコマチコさんの作品は、ここが描きたいと思ったトコを、とにかく強く目一杯に描き切る…って感じでしょうか。その着眼してるところと、それを描いているエネルギーがすごいです。でもなんだか、強く表現されているのに、実体が無い?ような感覚になるのは、何でしょうか…。
カフェも屋上も気持ち良い横須賀美術館ですが、このスマートすぎる?美術館では、やっぱり作品の魅力が少し殺されている感があります。照明が電球色で暗くて魅えてこないのは、半分は老眼のせいとしても、壁が白いので、なおのこと作品が沈みがちな気がします。絵本のコーナーだけは、壁全体が黒や茶になってはいますが…。今どきの作品を魅せていくには、美術展示の空間としては、日本独特の?昔ながらの考え方はもう合わないように感じます…。
せっかくなので、運動不足のリハビリ?兼ねて、観音崎公園を少し歩いてみます。少し霞んだ浦賀水道を眺めてるのも気持ちがイイですし、至る所に見える地層も興味をそそります。歩き回る元気は無かったので、ジオサイトを調べて狙って歩けばよかった…とチト後悔でした…。
「ミロコマチコ いきものたちはわたしのかがみ」_横須賀美術館
https://www.yokosuka-moa.jp/archive/exhibition/2022/20220211-13.html
県立観音崎公園_観音崎公園パートナーズ
https://www.kanagawaparks.com/kannon/
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2022年03月22日
【色々とみて】155_ミケル・バルセロ展の、立体感ある平面作品の生命力など
"154_参宮橋駅の多摩産材を使った木の上家" のあとは、参宮橋駅から歩いて、東京オペラシティの「Miquel Barceló ミケル・バルセロ展」へ寄ってました。先の「…現代芸術賞展」とはうって変わって、平面・立体という王道な?表現方法と、圧倒的な完成度の高さです。平面とは言わないのかもですが、キャンバスの上で立体的なので、近づいて横からも観たくなってしまいます。
やはり「とどめの一突き」が、正面から観て感じるところや、近づいて横から観た凹凸の表現も、一番好きな感じです。
「小波のうねり」の、ツンツン立ち上がった所に一方向から白を入れて、立体感や動き感を表現しているのも面白いです。右からと左からとでは、観た絵の表情が違っています。
他の、近づいて横から写真は、「銛の刺さった雄牛」、「下は熱い」、「開いたメロン」で、平面ではあるのですが、生命力みたいなのを感じます。
テーマ性のある作品の中では、「不確かな旅」の、抽象と具象の間くらいで、でも全体で不安で重たい空気感みたいなのを表現しているのが、好きな感じです。
全然違って、カラーや動きのある「内生する1人を含む4人」などの民族の表現もいいですし、何点か展示されているノートの、強い何かがスケッチされてる感も、観いってしまうオーラを発してます。
"Miquel Barceló ミケル・バルセロ展"_東京オペラシティ アートギャラリー
https://www.operacity.jp/ag/exh247/
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2022年03月18日
【色々とみて】154_参宮橋駅の多摩産材を使った木の上家
153_生田緑地の開放感と「岡本太郎現代芸術賞展」の激しいオーラ の後、生田緑地から小田急線の参宮橋駅まで戻ってきました。参宮橋駅は、1年ちょっと前に改良工事が完成して、ホームの上家(屋根)と柱の一部に、多摩産の木材が使われた駅に、大きく変わりました。
ホームへ降りてみると、なかなかイイ感じです。折板の本当の屋根は木部より上にあり、木材は上家下面の装飾意匠なので、比較的自由な形状をしています。屋根を支える垂木風な形状の間に、上向きに突き刺したような部材が組み合わさっています。柱は、木で覆った分太く見えるので少し重厚感が出ていて、彫り込まれた木製の駅名標示との組み合わせが、渋谷区内とは思えない新鮮さです。
装飾ゆえに、柱が無い位置に垂木風の部材が下がっていたり、さらに交差までしていたりと、パッと見にはなんとも不思議な形状です。折板の屋根の形状に沿っているのかと思いますが、不安定感はさほど感じないのは、なぜでしょう…。
所々に、上家の点検用に?外せるようになっている箇所がありますが、上手いこと目立たずに納めてあります。黒色のスポット型照明や駅スピーカーも、木の色味や部材との関係で、スマートに納められています。
西口改札口の上部は、3層の?格子状に組まれた上家というか、天井のような意匠になっていて、また雰囲気が違います。発車案内表示板や自動改札機などの駅設備は、黒色で揃えた方が良かったかもですね。
"11月25日(水) 参宮橋駅の改良工事が完了します"_小田急電鉄
https://www.odakyu.jp/news/o5oaa1000001uilu-att/o5oaa1000001uim1.pdf
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